2006年4月11日(火)「しんぶん赤旗」

ペルー大統領選

ウマラ氏がトップ

新自由主義批判に支持


 【メキシコ市=松島良尚】ペルー大統領選挙の投票が九日行われ、投票締め切り後、直ちに開票作業が始まりました。中央選管の発表によると、開票率52%の段階で、新自由主義経済モデルの転換をかかげる「ペルーのための団結」(UPP)の元陸軍中佐、オジャンタ・ウマラ氏(43)が得票率約27・8%でトップに立っています。しかし得票率が過半数に届く見通しはなく、上位二者の決選投票が五月に行われることになります。

 二位は、中道右派・国民統合(UN)代表のルルデス・フロレス氏(46)と、元大統領で中道左派・アメリカ革命人民同盟(APRA)のアラン・ガルシア氏(56)が、いずれも約26%と大接戦になっています。

 ウマラ氏は首都リマの選挙事務所前で、「国民は変革への明確な意思を示した」と強調。「われわれは民族主義的な提案を実行する決意をいっそう固めている。それはペルーの偉大な変革であり国民本位の経済だ」と述べました。

 決選投票では、二者の顔ぶれによって有権者の投票動向が変わります。この間の世論調査では、ウマラ氏とフロレス氏が決選投票に進んだ場合はフロレス氏が、ウマラ氏とガルシア氏の場合はウマラ氏が優勢という傾向が出ています。

 同時に行われた国会議員選挙(定数一二〇)は、出口調査によると、UPPとAPRAがともに得票率約20%でリードしています。


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