2006年3月30日(木)「しんぶん赤旗」
英で140万人スト
地方公務員 年金政策に反発
【ロンドン=岡崎衆史】英国の地方公務員が二十八日、政府の年金改革に反対して二十四時間ストを行い、百四十万人を超える人々が参加しました。
ストを呼びかけた公共サービス労組ユニゾンによると、ストの規模は一九二六年のゼネスト以来のもの。八十年ぶりの大規模ストとなった労働者の怒りを前に、これまで冷淡だった政府も話し合いに応じる姿勢をみせるなど態度をわずかに変化させつつあります。
ストには、地方自治体の職員のほかに、公共交通の労働者、学校や図書館の職員、清掃労働者、福祉関係職員など多様な人々が参加しました。
ユニゾンのプレンティス書記長はロンドンでの集会で、「これほどの怒りをかつて目にしたことはない。人々は政府に二級市民として扱われ、無視されたことに怒っている」と、政府を批判しました。
英政府は昨年、国家公務員、警官、教員、医療関係の公務員について六十歳で退職し年金を受け取ることを認めました。しかし、地方公務員については年金支給開始年齢を現在の六十歳から遅らせることを決めていました。
大規模なストを受け、政府側は、雇用者と労組の三者の協議を呼びかけました。これに対し、ユニゾンは「歓迎」を表明し、応じる構えを示しています。