2006年3月25日(土)「しんぶん赤旗」
偽メール
永田議員、仲介者名を公表
衆院懲罰委 「雑誌代」42万円払う
衆院懲罰委員会は二十四日、虚偽の「送金メール」問題で、永田寿康議員(民主党員資格停止中)の「身上弁明」に対する質疑を行いました。永田氏は、メールを持ち込んだ元週刊誌記者の氏名を西澤孝氏と公表し、「デュモンという(出版)会社の役員だった」とのべました。しかし、メールの作成者や作成目的など、焦点となっている事実関係は解明されませんでした。
永田氏は、「ニセモノの情報をつかまされた。(情報源との)良好な信頼関係はない」として、西澤氏の氏名を公表。「率直にいってだまされた」とのべました。
西澤氏がメールを持ち込んだ理由については、「記者時代に調べたことを世に出そうとの西澤氏の自己実現と、永田氏の功績にしてほしいという思いが主たる動機だと思う」とのべました。しかし、「メールの作成者が誰か、いまだに分からない」「作成者の意図も分からない」としました。
西澤氏側がメール提供の事実を否定していることには、「その主張は百パーセント、ウソだ」と強調し、両氏の主張の食い違いが鮮明になりました。
西澤氏側との金銭関係については、昨年末に永田氏を特集した雑誌四百冊分を購入し、四十二万円を支払ったとした上で、「本は納品されている。本の対価であり、情報の見返りではない」と強調。「情報の見返り、成功報酬などは一切ない」とのべました。
また、永田氏は、質問前の裏付け調査を一人で行い、「まったく不十分だった」「功を焦った」と弁明。党執行部も「(質問)内容を議論する体制はとられなかった」として、まともに党としてチェックしなかったことを認めました。
自身の議員辞職について、「私のけじめは、政治家として国民の信頼が戻るように努力することだ」と改めて否定。西澤氏の証人喚問については、「委員会が決定することだ」とのべるにとどまりました。
◇
日本共産党は衆院懲罰委員会に委員がいないため、質問できませんでした。