2006年3月23日(木)「しんぶん赤旗」

耐震偽装

公明大田区議が離党

ヒューザー社長と親密


 耐震強度偽装事件で、マンション販売業者「ヒューザー」の小嶋進社長を公明党国会議員に紹介するなど、国土交通省に仲介する便宜を図った同党の有川靖夫・東京都大田区議(62)が二十二日、「大田区議会公明党」を離脱しました。

 同氏は、無所属の一人会派を新たに届け出。公明党を二十日付で離党していたことも分かりました。

 二十二日開かれた大田区議会の幹事長会議で、区議会公明党は、有川氏の同党離党と会派離脱を報告しました。また同氏がつとめていた区議会生活産業常任委員長を辞任する意向を明らかにしました。

 公明党側によると、「公明党区議の娘に二千万円援助した」と、小嶋氏から有川氏の長女への資金提供が週刊誌で報じられたことから、有川氏側から「迷惑をかけた責任をとりたい」と申し出があったといいます。

 幹事長会議で公明党側は、資金提供の内容や政治的責任については、「すでに離党しているので本人に聞いてほしい。それ以上の見解は党としては出さない」としました。

 大田区は小嶋氏の自宅がある“地元”。小嶋氏は二〇〇三年四月、藤井一都議が代表を務める公明党大田総支部に十万円の献金を行っていました。

 耐震強度偽装問題で、有川区議は、小嶋氏を同党政調会長代理を務める山口那津男参院議員側に紹介。山口議員側は、小嶋氏が国土交通省担当者に会えるようにしました。同省が問題を公表する二週間も前のことでした。

 このとき、同区議は、「ずさんな検査で強度不足のマンションを建ててしまった人がいる」と山口議員側に仲介を依頼しました。

議員辞職すべき

 日本共産党大田区議団・大竹辰治幹事長の話 家族のこととはいえ、業者に多額の資金提供を受けていた事実は大きい。責任をとって議員辞職すべきです。区議会公明党も、事実を明らかにして区民に謝罪すべきです。離党したから関係ないという態度では、区民に対し責任をもてる党とはいえません。


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