2006年3月22日(水)「しんぶん赤旗」
人間らしく働きたい
東京でシンポ 深夜勤の実態考える
人間らしく生き働くうえで深夜労働の拡大がどう影響しているかを問うシンポジウムが、このほど東京都内で開かれました。郵便局の「深夜勤裁判」を支援する東京の会が主催しました。
パネリストとして「深夜勤裁判」原告団の佐藤二一さん(58)、宮崎洋子・東京医労連副委員長、菊池和彦・自交総連書記次長、色部祐・働くものの命と健康を守る東京センター次長の四氏が問題提起をしました。
郵便局では、午後九時から翌朝八時(局によって違いがある)までの間、仮眠もない深夜勤が二〇〇四年二月から導入されています。勤務後に帰宅してわずかな睡眠をとり、またその日の午後九時から勤務するというサイクルが最大四日、続きます。
家族が寝ているときに働き、起きているときに寝なければならないという、人間の生活のリズムに逆らう働きかたを強いられることによって労働者の健康を破壊し、家族生活の破壊を招くなど深刻な問題になっています。
全国の郵便局に働く労働者が人間らしく働く権利を求めて提訴、深夜勤の廃止を求めて裁判をたたかっています。
シンポジウムでは、パネリストが、それぞれの立場から、深夜労働の問題点を報告。郵便局の労働者の運動は、深夜労働という働きかたにノーの声を突きつけ、人間らしい働きかたを次世代に残す貴重なものだと議論しました。