2006年3月21日(火)「しんぶん赤旗」
補導条例案を可決
奈良県議会委 警察権限拡大に懸念
自・公賛成
「警察の権限拡大で非行が防止できるのか」と全国から強い批判が寄せられている奈良県少年補導に関する条例案が二十日、県議会予算審査特別委員会で反対三、賛成九で可決されました。
同日の質疑では、日本共産党の田中美智子県議が補導対象となる「不良行為」があいまいで歯止めない警察権限の拡大につながりかねないことなどを指摘し、子どもの意見を聞かないまま拙速な条例化は許されないと強く反対を表明しました。ほかの会派の議員も「県民の合意形成が抜けている」と反対意見をのべました。
自民党や公明党の議員は条例に心配する意見も聞いたとしながら、「可決して関係団体との意思疎通を」「条例をどう運用するかが大事」などとのべ、賛成しました。
同条例案には日本弁護士連合会、奈良弁護士会が会長声明で反対を表明。「不登校の子どもまで取り締まるのか」と県内外の関係団体などから条例案に反対する意見が多数寄せられています。