2006年3月20日(月)「しんぶん赤旗」
「ブッシュも戦争もノー」
全米各地でデモ
退役軍人や海兵隊員も
基地の町で
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【サンディエゴ(カリフォルニア州)=鎌塚由美】十八日、全米各地でイラク反戦デモ・集会が開かれました。海軍と海兵隊の基地が密集する西海岸のサンディエゴでも約千二百人が参加、「今すぐ兵士をイラクから帰せ」と声をあげました。
デモ参加者は、街中にドラムの音を響かせながら、「ブッシュにノー、戦争にもノー」「平和こそ愛国的だ」と唱和して、市内の公園まで行進しました。郊外からは「平和列車」を組織して参加した人々も。この列車で来たマージー・ファレリーさん(70)は、「孫たちが徴兵されるようなことは決して許しません。だから行動しています」と語りました。
集会では、「退役平和軍人会」のグロリア・デビストンさん(50)が、「ブッシュ大統領のけだもののような振る舞いは、この国の軍人、国民にだけでなく、中東、世界中に不幸な結果をもたらした。彼をやめさせるのは、私たちです」と訴えました。
良心的兵役拒否を申請中の海兵隊員、リモンドリー・ボイドさん(25)が、「いまイラクやアフガニスタンに平和はない。この憎しみと悲しみだけの戦争をやめ、今すぐイラクから兵士を帰せ」と呼びかけました。
集会では、サンディエゴの各平和団体がテントを出し、参加者に活動を紹介しました。
被災者も行進
【ニューオーリンズ=山崎伸治】十四日にアラバマ州モービルを出発した退役軍人とハリケーン被災者による「平和と正義のための行進」は十八日、約百十人が参加してニューオーリンズ入りし、当地でイラク戦争反対などを掲げて集会を開きました。
このほか各地からの報道によると、シカゴでは同日夜、市内中心部に約七千人が繰り出してイラク戦争反対を訴えました。ニューヨークでは同日午後、市内随一の繁華街タイムズスクエアに約千人が集まり、国連本部に向かってデモ行進しました。
ワシントンでは、チェイニー副大統領公邸前に約三百人が集まり、「ブッシュ政権の戦争政策反対」を表明しました。
全米最大の反戦組織「平和と正義のための連合」(UFPJ)は十五日から二十二日までを行動週間と位置づけ、全米五百カ所以上で、さまざまな取り組みを繰り広げています。
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報道によると米国内ではこのほか、西海岸のカリフォルニア州サンフランシスコでも、米英軍の撤退を訴え、数千人がドラムに合わせて市内を行進しました。
東海岸のニューハンプシャー州都コンコードで約三百人、バーモント州都ボストンで数百人が「戦争をやめよ」「ブッシュ(米大統領)を弾劾せよ」のプラカードを掲げてデモ行進しました。