2006年3月19日(日)「しんぶん赤旗」
公害資料館 オープン
大阪・あおぞら財団
記念シンポに220人
公害地域の再生をめざして活動するNPO(非営利組織)の「あおぞら財団」(大阪市西淀川区)が十八日、同財団の入る「あおぞらビル」に「西淀川・公害と環境資料館」をオープンさせました。資料館の愛称は「エコミューズ」と発表されました。オープンを記念して大阪市でシンポジウムが開かれ、二百二十人が参加しました。
大阪・西淀川地域は工場の排煙や自動車の排ガスによる大気汚染公害に苦しんできました。資料館は公害を繰り返さないためにその記録を伝えていこうと開設されました。あおぞら財団は、公害患者・住民が企業と国に大気汚染の責任を認めさせた西淀川公害訴訟の和解金の一部を基金として、一九九六年に発足しました。
同財団付属の資料館は、西淀川公害訴訟弁護団や公害患者と家族の会が所蔵する資料、たたかいの記録やぜんそく患者が使用していた薬の吸入器など公害の経験を伝える約二万点を公開・保存し、活用をよびかけています。本の貸し出しやコピーもできます。
シンポジウムでは主催者を代表して森脇君雄同財団理事長があいさつ。日本環境会議の淡路剛久理事長が講演しました。
全国公害弁護団連絡会議の近藤忠孝代表委員ら五人が問題提起し、意見をかわしました。
資料館はあおぞらビル五階が開架図書と閲覧室、六階が資料庫です。開館日は毎週月曜日と金曜日の午前十時から午後五時まで。