2006年3月19日(日)「しんぶん赤旗」
きょうベラルーシ大統領選
【モスクワ=田川実】強権的な統治が欧米から批判されている旧ソ連・ベラルーシで十九日、大統領選が行われます。四人が立候補していますが、現職のルカシェンコ大統領の再選が確実視されています。
同大統領は一九九四年に親ロシア政策を掲げ初当選しました。九六年に、大統領の五年の任期を二〇〇一年まで延長する憲法改正を、〇四年には憲法の大統領三選禁止の規定削除を、それぞれ国民投票を経て行いました。
いずれの投票も欧州安保協力機構(OSCE)などから不公正さが指摘され、〇四年の国連人権委員会の年次総会は、選挙不正などをあげベラルーシの人権侵害を非難しました。
今回の大統領選でも、国営放送は野党候補の活動や政見をほとんど伝えず、警察も野党の支持者を拘束。十六日には国家保安委員会(KGB)が「外国の支援を受ける勢力が投票日に武装蜂起を計画していた」と発表、関係者を逮捕しました。
「民主化革命」を行った同じ旧ソ連のグルジア、ウクライナから活動家がベラルーシ入りしているのは事実で、米国も〇四年にベラルーシ民主化法を制定し、野党系団体を支援しています。