2006年3月18日(土)「しんぶん赤旗」
水利用は人の権利
世界水フォーラム NGO3000人がデモ
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【メキシコ市=松島良尚】第四回世界水フォーラムの開幕にあわせ、水道事業の民営化に反対するデモがメキシコ市中心部で十六日、行われました。
ラテンアメリカ二十五カ国をはじめ水問題にとりくむ世界各国の非政府組織(NGO)が共同でとりくみ、三千人以上が参加しました。
欧州企業が引き起こす社会問題を監視するNGOのメンバーでオランダ在住の山本奈美さん(32)は、「清潔な水の利用は人の権利です。それを商品化したり、供給システムを民営化してはならない。世界水フォーラムにあまり反映されないこうした声を世界各国の人がこのデモで示す意義は大きい」と語っていました。
メキシコ州のテカマク市在住のボリバレスさん(66)は、同市がすすめようとしている水道の民営化をくいとめるために参加しました。ボリバレスさんは、テカマク市は大規模な住宅地を造成しようとしていますが、水道事業の負担を避けるため民営化をねらっている、といいます。デモ行進では、「水と女性は地球の命だ」「水を市民の手に」などのスローガンが鳴り響いていました。