2006年3月17日(金)「しんぶん赤旗」
日の丸・君が代
強制通達の撤回を
学者・言論人6氏アピール
学者・ジャーナリスト六氏は十六日、東京都教育委員会が十三日に全都立学校長に出した卒業式・入学式での「日の丸・君が代」を強制する新たな「通達」の撤回を求めるアピールを発表し、都教委に送付しました。
アピールを出したのは、勝野正章(東京大学助教授)、小森陽一(東京大学教授)、斎藤貴男(ジャーナリスト)、俵義文(立正大学講師)、成嶋隆(新潟大学教授)、西原博史(早稲田大学教授)の各氏です。
アピールは「通達」について、「『生徒の不起立』を『教職員の不適切な指導』に直結させて教職員を処分するというものであり、生徒の『内心の自由』を押しつぶす卑劣なやり方だ」と厳しく批判しています。
「通達」は「児童生徒の内心にまで立ち入って強制するものではない」という「国旗・国歌法」制定時の政府見解に反し、都教委自らの同様の言明にも反するとしています。
「生徒の『内心の自由』に対する本質的な攻撃」であり、「その攻撃を教職員に担わせ、生徒不起立の場合は懲戒処分にすることを企図」する二重の問題があると指摘。都教委に「通達」と、二〇〇三年の「10・23通達」の撤回を求めています。