2006年3月15日(水)「しんぶん赤旗」
義務教育費の国庫負担削減
各地で予算不足に
参考人質疑
石井議員が質問
義務教育国庫負担のあり方について十四日、衆院文部科学委員会で参考人質疑が行われました。
日本共産党の石井郁子議員は、「三位一体改革」で義務教育費の国庫負担が二分の一から三分の一になり、地方交付税も減額されるなか、各地で予算不足が生じていることへの意見を求めました。
中央教育審議会委員を務めたエッセイストの見城美枝子・青森大教授は、「地方代表の意見は『三位一体改革』が最初にありきで教育論争にならなかった」、梶田叡一・兵庫教育大学長も「地方代表は“首相が決めたことだから審議会もそういう結論を出せばいい”という姿勢で議論がかみ合わなかった」と中教審の議論を振り返りました。
元福島県原町市教育長の渡辺光雄氏は「地方分権といっても職員が減らされる一方で統計調査などの事務量は増えている」と指摘。土居丈朗・慶応大助教授は、税源移譲しても収入が減る三十九道府県とプラスの八都府県との格差について「交付税以外に補助金などで地方自治体間の収入の多寡をならす方策を考えるべきだ」とのべました。