2006年3月15日(水)「しんぶん赤旗」
住民救済機関を提案
耐震偽装 住宅ローン軽減へ
小林議員
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日本共産党の小林みえこ議員は、十四日の参院予算委員会で、耐震強度偽装事件で被害を受けたマンション住民の住宅ローン軽減のために、国が救済機関をつくることを提案しました。
国は、偽装によって強度が基準の50%以下しかない分譲マンション十一棟について、既存制度を利用し、建て替え費用の一部を「支援」するとしています。
小林氏は、国の「支援」策にもとづいて地方自治体が作成した建て替え案に、居住者が合意したマンションが一つもないと指摘しました。既存の住宅ローンに加え、新たに二千万円から三千万円の負担になるためです。
「住民が建て替えに合意できない要因は何か」と小林氏に問われた北側一雄国土交通相は「負担がどれぐらいになるかが大きな問題」と認めました。小林氏が「建て替えの合意を得るためにも、住民に寄り添って(救済を)やると約束を」と求めると、北側国交相は「住民が負担できる限度は当然ある」「合意形成ができるようにしっかり取り組む」と答弁しました。
小林氏は、住宅ローン軽減のために、国の責任で救済機関を設立することを「特別立法措置の検討も含めてやるべきだ」と提案。同機関が(1)住宅ローンの軽減を銀行と交渉する(2)ヒューザーなど補償責任がある販売主や関係した企業から資金を徴収し返済に充てる(3)不動産業界や銀行から基金を募り返済に充てる―ことを求めました。