2006年3月12日(日)「しんぶん赤旗」
みどりの窓口突然閉鎖
JR東 54駅実施・予定
サービス低下/駅員削減、無人化も
JR東日本が約五十駅で「みどりの窓口」を閉鎖し、代わりに対話型の自動券売機の設置を実施・予定していることが十一日までに分かりました。障害者や高齢者などが利用しづらく、駅員の削減、駅の無人化につながる恐れもあり、「サービスや安全性の低下になる」と地元から反発の声が上がっています。
計画を実施・予定しているのは、JR東日本十二支社のうち、八王子、高崎、水戸、秋田、千葉の五支社で計五十四駅。二月末を皮切りに四月ごろまでに順次、窓口から機械へと切り替えていく予定です。
群馬県の吾妻線では、すでに中之条、長野原草津口、万座・鹿沢口の三駅の「みどりの窓口」が閉鎖に。十八ある駅のうち、「みどりの窓口」があるのは始点の渋川駅だけとなりました。
秋田県の秋田駅と男鹿半島の終点、男鹿駅の十二駅間では、秋田駅をのぞきすべての駅で閉鎖になります。
対話型の自動券売機「もしもし券売機Kaeru(かえる)くん」は、マイクを通じて「販売センター」のオペレーターと交信。通常の乗車券、特急券、指定席券は買えますが、団体乗車券や航空券などの購入、一部の払い戻しはできません。「販売センター」は、JR東日本の子会社が管理・運営を請け負います。
JR東日本本社は、計画について「正式に発表する予定はない。(自動券売機の)設置はサービス向上のため」と説明。今後、五十四駅以外でも「みどりの窓口」を閉鎖し、自動券売機に切りかえることについては、「何ともいえない」と話しています。
同券売機は、八王子支社管内の青梅線(東京)、五日市線(同)の七駅で昨年三月からすでに導入されており、今春から他支社へ導入を広げています。ある設置駅の職員は「機械化に伴う大幅な職員の削減も提案されている」といいます。
日本共産党の秋田県委員会、群馬県議団らは、署名を集めたり、JR各支社へ要請。住民・利用者無視の一方的な計画を批判し、「みどりの窓口」を存続するよう求めています。