2006年3月11日(土)「しんぶん赤旗」
米軍強化に血税投入
笠井議員 グアム移転負担を批判
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日本共産党の笠井亮議員は十日、衆院外務委員会で、在日米軍再編で計画されている沖縄の米海兵隊のグアム移転費負担について「米国の戦略拠点としてグアムを強化するために、日本国民の血税を投入するものだ」と批判しました。
笠井氏は、米国防総省が二月に公表した「四年ごとの国防計画見直し」(QDR)が、六隻の空母と六割の潜水艦を太平洋に配置する方針を打ち出していることをあげ、「その拠点の一つがグアムだ」と指摘。「その強化は、世界と日本の平和にとって危険極まりない」と告発しました。外務省の河相周夫北米局長は「米軍の計画として、グアムの海・空軍の能力を強化する大きな方針がある」と述べ、「グアムの機能強化は、アジア太平洋の安全保障、平和と安定に寄与する」と開き直りました。
また「思いやり予算」に関する日米特別協定について、河相局長は「地位協定の規定であれば本来、米側が負担義務がある経費について、あえて日本側が負担するものだ」と述べ、地位協定に基づかない措置であることを認めました。
笠井氏は、こうした特別協定だからこそ政府も「暫定的」「特例的」「限定的」な措置と説明せざるをえなかったのに、一九八七年以来、延長し続けていることを指摘。「これでは暫定的でも何でもなく、なしくずしに恒久化するものだ」と批判しました。