2006年3月9日(木)「しんぶん赤旗」
経済新モデル発表
基幹部門を政府指揮下に
ボリビア
【メキシコ市=松島良尚】ボリビアからの報道によると、同国のガルシア副大統領は七日、「新自由主義を克服する新しい経済モデル」の五年計画の中核部分を発表しました。
雇用を創出する生産的開発、国民への基本的サービスを伴う社会的包含、経済と金融の安定の三点です。
この計画の中には、一九九〇年代半ばに民営化された基幹部門十企業の株の過半数を獲得し、政府のコントロール下に置くことも位置づけられています。対象は、石油、電気、鉄道、通信、航空運輸部門の企業で、九五年から一気に民営化されました。
ボリビアの有力紙ラソンによれば、これらの企業の株は現在、年金基金管理機構が45%、労働者が4・5%持ち、残りが企業の所有株です。政府は1%の株を企業から買い、年金基金、労働者株とあわせて三者で過半数となる計画です。
ガルシア副大統領は、民営化企業を事実上、再国営化することについて、各企業との話し合いと合意の上ですすめていくと述べました。
モラレス政権の経済プラン全体は四月に発表される予定です。