2006年3月9日(木)「しんぶん赤旗」
民主議員が「ガセネタ」もとに
思想差別まで要求
八日の参院予算委員会で民主党の山根隆治議員は、女性・女系天皇容認を答申した有識者会議メンバーの複数の実名をあげ、根拠の定かでない情報をもとに、その思想・信条を問題にする質問をおこないました。
「○○氏は共産党系のオンブズマン運動や…」「××氏は民主青年同盟に入っていた可能性が高いと書かれている。一九五二年に共産党に入党したという情報もある」などなど。
質問者の山根氏自身が、「私も確認できるところではないが」とか「一部のインターネットで情報が飛び交っている」といい、政府答弁者も「根拠がどこにあるのか必ずしもいまのご指摘でも分からない」というほどの不確かな情報です。
にもかかわらず、山根氏はこんな情報にもとづいて「国民が色眼鏡でこの有識者会議の報告を見たりされることを、私は危ぐする」とまで述べ、政府に見解を迫ったのです。
要するに、山根氏は“共産党だから問題だ”という時代遅れの思想差別を、「ガセネタ」を使って、国会の場で公然と要求したのです。「偽メール」で大問題になったばかりの民主党ですが、民主主義の感覚もこの程度のものだったのか。(北)