2006年3月5日(日)「しんぶん赤旗」

子どもらの声 聞こう

全教 共同の学校づくり討論


 全日本教職員組合は四日、東京都内で「学校づくり・学校評価・教職員評価討論交流集会」を開催しました。全国から約百二十人の教職員が参加。子ども参加、父母と教職員の共同の学校づくりを全国で広げるため、二日間の日程で議論します。

 開会あいさつで石元巌委員長は教育基本法の改悪阻止を訴えるとともに、小泉内閣による「義務教育の構造改革」は子どもと教職員、学校に格差を持ち込むものだと批判。「子ども参加、父母との共同の学校づくりを対抗軸として広げていこう」と呼びかけました。

 基調提案をした山口隆・副委員長は、文部科学省が進めようとしている「学校評価・教員評価」のシステムが、学校や教職員をランクづけし、教職員と父母を対立・分断して、競争と管理を強化する狙いを持っていることを指摘しました。これに対抗するには、子どもや父母・国民の願いにそった学校を共同してつくることだと強調。教員評価や学校評価は、その学校の教育活動をより前進させるために、教職員が子どもや父母の声をとりいれ、双方向型・対話型でおこなうことが重要だとのべました。

 全教が作成した「国民の立場に立った義務教育改革の提言」に基づく討論と合意の運動を提起。誰でもできることとして「子どもの声をきこう」「父母の声をきこう」「自分の実践を悩みも含めて職場の仲間に語ろう」の三つを提案しました。

 佐貫浩・法政大学教授が「『義務教育の構造改革』の本質と日本の教育の課題」と題して講演。父母、教職員、研究者によるシンポジウムでは、教育委員会が教職員評価制度を打ち出してきたのに対し、教職員組合の取り組みによって子どもや親の意見を反映し、教師の力量を高めるための評価制度に変えている経験が語られました。

 五日は分散会討論で各地からの報告に基づいて討論が行われます。


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