2006年2月28日(火)「しんぶん赤旗」
果樹雪害に支援厚く
衆院特委 高橋議員が求める
衆院災害対策特別委員会で二十七日、日本共産党の高橋千鶴子議員は、大雪による果樹被害の問題を取り上げ、「農業離れを食いとめる立場で強い支援を」と求めました。
高橋氏は、被害を受けた長野県中野市の果樹園を視察した際の様子を紹介。雪に埋まったブドウ棚、根元から折れたリンゴなどの写真を手に、「農家が『これ以上続けられない』と営農意欲をなくすことがないように」と訴えました。
農林水産省は雪害救済のために、果樹共済の「迅速かつ適正な査定」や「早期支払い」を打ち出しています。高橋氏は、果樹共済は短期加入が一般的で、被害を受けた農家の多くが補償の対象外だと指摘。「本当に活用できる制度の検討を」と求めました。
また、壊れた農業施設などに改良を加えて復旧する場合には補助を受けられる「強い農業づくり交付金」の活用について質問。農水省の吉田岳志審議官は「今回の災害を契機に、優良品種への改植などに活用して積極的に支援していきたい」と答弁しました。
高橋氏は農業被害や中小企業業者の被災などの産業被害は「単に個人の被害にとどまらず、地域の基幹産業を衰退させ、人を流出することになる」とし、これまで課題だった直接補償を求めました。災害救助法に定められている「生業に必要な資金の給与又は貸与」(二三条)を紹介し「現場が有効と判断すれば生業資金の給与は可能」と指摘。厚生労働省の金子順一大臣官房総括審議官は否定できませんでした。