2006年2月24日(金)「しんぶん赤旗」
「日の丸・君が代」強制やめて
都教委に 都立高31校の保護者ら要請
卒業・入学式を前に、都立高校三十一校の保護者と元保護者の有志が二十三日、卒業・入学式における「日の丸・君が代」の強制をやめ、生徒や教職員の自主性を尊重するよう都教育委員会の中村正彦教育長へ要請、現役の高校生も参加し都庁内で記者会見しました。
「日の丸・君が代」をめぐっては、都教委が二〇〇三年十月に出した通達によって強制が加速。今月十日には、公立学校長あてに強制指導を徹底するよう求める教育庁通知を出しています。
記者会見で保護者らは、強制に反対する教職員が不当処分されるなか、「一番自由に物がいえる保護者として責任を果たしたい」と強調。思想・良心・信教の自由を尊重するよう求めました。
戸山高校卒業生の保護者、森田麻里子さんは、「『起立斉唱しなければ先生が処分される』という恐怖感を子どもたちに与えている。都教委は、どれだけ子どもを傷つけているか考えてほしい」とのべました。
さまざまな国籍の生徒が通う国際高校三年生で在日朝鮮人の女子生徒は「生徒の自主性を大切にし、国籍に隔たりなく学べる学校だと思ってきたのに、最後の最後になぜ押しつけをするのか理解できない」と話しました。戸山高校三年生の男子生徒は「先生を人質に、指導されているようで悲しい。自分で考え、生きる力をつける教育を押さえ込むのはおかしい」と憤りを語りました。