2006年2月17日(金)「しんぶん赤旗」
若年層の雇用改善要求
小林議員 少子化との関係指摘
日本共産党の小林みえこ議員は、十五日の参院少子高齢社会調査会の参考人質疑で、若年層の雇用状態の悪化が少子化をもたらす大きな要因だとして、政府と企業に改善策を求める必要があると指摘しました。
参考人の小峰隆夫法政大学社会学部教授は、若年失業率が高まると出生率が下がり、若年層が結婚できない経済状態に追い込まれていることが少子化の原因の一つだと指摘し、ニート対策など若年雇用対策が重要だとのべました。
小林議員は欧州との比較で、育児への経済的支援、育児と雇用の男女平等、保育所整備などの子育て支援政策について公的な取り組み、企業への要請を強める必要があると指摘しました。
これに対して、参考人の伊藤さゆりニッセイ基礎研究所主任研究員は、仕事と家庭の両立の妨げとなるのが、出産による労働市場からの一時退出による働く女性の損失、キャリア上の不利益であり、欧州ではこれを補正し是正する政策が効果をあげているとのべました。日本でも始まっているこの種の制度の実効を高めること、保育所不足が働く女性たちの結婚出産上の不安となっており、保育サービスを充実させる必要があることなどを指摘しました。