2006年2月16日(木)「しんぶん赤旗」

DV自立支援

被害者の保育料減免

離婚成立前も実態重視

赤嶺氏に政府答弁書


 配偶者からの暴力(DV)による被害者の自立支援で、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が提出していた質問主意書に対する小泉純一郎首相の答弁書が十日、閣議決定されました。答弁書は、児童手当支給や保育料の減免など赤嶺議員が是正を求めていた問題で、実態に応じた対応を約束しています。

 DV問題については、DV防止法の施行や、公的、民間の支援機関等による被害者の自立支援など、さまざまな取り組みが行われています。しかし、法律の不備など改善すべき問題は多くあります。

 とくに、離婚前の別居家庭で母親が子どもを扶養している場合、「児童扶養手当や児童手当が母親側に支払われない」「生活保護の申請が受け入れられない」「父親から養育費が振り込まれていないにもかかわらず、保育料の減免が受け入れられない」などの問題が指摘されています。質問主意書では、これらについて早急な是正を求め、政府の対応をただしました。

 答弁書では、児童手当の支給について、母親から受給資格の認定請求が行われ、市町村長が「母親が児童を監護し、かつ生計が同じ」であることを確認すれば、父親への支給を停止し、母親に受給資格を認め児童手当の支給を行うことが可能であると回答しています。

 また、離婚が成立していないDV被害者の家庭における保育料についても、「世帯の負担能力に著しい変動が生じ、費用負担が困難である」と市町村長が認めた場合は、「変更を行って差し支えない」との通達を出していると答え、個々の家計の収入状況の実態に応じた保育料が適切に徴収されるよう周知徹底したいとしています。


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