2006年2月10日(金)「しんぶん赤旗」

沖縄新基地にオスプレイ

米国防総省12年にも配備


 【ワシントン支局】米国防総省当局者は九日、最新鋭の垂直離着陸機MV22オスプレイを二〇一三米会計年度(二〇一二年十月―一三年九月)から、米海兵隊キャンプ・シュワブ(沖縄県名護市)沿岸部に建設が狙われている新基地に配備する考えを明らかにしました。

 米海兵隊は、〇五年に公表した「海兵隊航空計画」で、米海兵隊普天間基地(同県宜野湾市)に配備しているCH46E中型ヘリをオスプレイに転換する計画を盛り込んでいました(本紙〇五年四月十一日付で報道)。日米両政府は、昨年十月末の在日米軍再編「中間報告」で、普天間基地をキャンプ・シュワブ沿岸部に移設することで合意しており、新基地の殴り込み能力の大幅な強化が狙われていることを示しています。

 オスプレイは、従来の輸送ヘリに比べて航続距離が長く、侵攻能力が大幅に強化されています。一方、試験飛行中に乗組員三十一人が死亡するなど、事故が相次いだため、何度も開発計画が延期されました。また、飛行中の爆音が既存のヘリよりもはるかに大きいと指摘されています。

 日本政府が沖縄県に示したキャンプ・シュワブ新基地の飛行経路から、わずか五百メートルしか離れていない集落もあります。


 ▼MV22オスプレイ 両翼のローターを動かすことで、ヘリコプターのように垂直に離着陸したり、固定翼のプロペラ機のように飛行したりすることができます。海兵隊員や装備を輸送し、敵地への遠征強襲作戦などを行うのが任務です。巡航速度は時速四百六十キロ、積載量は五トン、自力展開能力は三千九百キロに及びます。 


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