2006年2月8日(水)「しんぶん赤旗」
道理ある根拠示し交渉を
北方領土返還要求全国大会 緒方副委員長あいさつ
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内閣府や地方六団体などで構成する実行委員会主催の「北方領土返還要求全国大会」が七日、東京・九段会館で開かれました。元島民や関係諸団体から約千五百人が参加。故郷に寄せる思いや、各地で取り組んできた運動を交流しました。
各政党の代表があいさつしました。日本共産党の緒方靖夫副委員長は、歴史的に正当な日本の領土である千島列島の返還実現のためには「国際法上の道理ある根拠を示し、外交を展開することが必要です」とのべ、日本共産党は全力で取り組むと決意を表明しました。
緒方氏は、千島問題の根源について「『領土不拡大』という戦後処理の原則にソ連が反してヤルタ協定で千島の引き渡しを要求し、アメリカやイギリスがこれを認め、日本政府もサンフランシスコ条約で千島列島の放棄を宣言したことにある」と指摘しました。その上で、歯舞諸島と色丹島はもともと北海道の一部であり、日ロ平和条約の締結を待たずにすみやかに日本に返還されるべきだと主張。千島全体も一八七五年の樺太・千島交換条約で平和的に日本の領土になっているとのべ、誤った戦後処理に拘束されずに国際法上も道理ある根拠を示し、正々堂々と交渉にあたる必要があると強調しました。
大会では麻生太郎外相があいさつ。「北方領土問題は日ロ間の最大の懸案だ。政府としては北方四島の帰属問題を解決して平和条約を早期に締結するという一貫した考えだ」とのべました。小泉純一郎首相は、昨年に続き欠席しました。