2006年2月8日(水)「しんぶん赤旗」
艦載機部隊移転の賛否問い
岩国市、住民投票へ
空母艦載機部隊を岩国基地に移転させることの可否を問う山口県岩国市の住民投票が七日、正式に発議されました。来月五日告示、十二日投票。米軍再編をめぐる住民投票は初めてです。
設問は一つで、艦載機部隊受け入れに賛成か反対かの二者択一。投票資格者は二十歳以上の岩国市民。開票には投票率50%以上のハードルがあります。
井原勝介・岩国市長は同日の会見で艦載機部隊受け入れについて改めて白紙撤回を表明、「重大問題を市民にあおぐのは民主主義の自然な流れだと思う。岩国市の将来を決める貴重な機会。国に市民の声を届けたい。ぜひ投票してほしい」とのべました。
日本共産党東部地区委員会も「主権者である市民の意思を投票によって確認することは当然」だと住民投票賛成の立場を明確にしています。岩国市議会でも党議員三人を含む五人が賛成。
一方、二十八人中、二十三人の岩国市議や、周辺町村長は相次いで住民投票をやめるよう要請。
そのうちの一人、岩国市議会議長は「国への宣戦布告」「岩国が不幸になる」と挑発的言動を繰り返し、「国が『白紙撤回はない』と言った以上は別の道を探るべきだ」と妥協点を探ることを示唆していました。市長は二日の会見で「議会で受け入れ前提の議論が多く行われている」と指摘していました。