2006年2月1日(水)「しんぶん赤旗」
米産牛肉
輸入再開ありき
高橋議員 政府の姿勢追及
「一連の問題の根本に、“まず輸入再開ありき”の政府の姿勢があったのではないか」―日本共産党の高橋千鶴子議員は三十日の衆院予算委員会で、中川昭一農水相の答弁を通じて浮き彫りになった米国産牛の輸入再開にあたっての政府の無責任ぶりを追及しました。
高橋氏は、食品安全委員会の寺田雅昭委員長に、一月二十日に危険部位混入が発覚した事態についての所感を求めました。寺田氏は「米国の対応がいかにずさんかと大変驚いた。原因と今後の対応をしっかりみていきたい。(安全確保の)方策について農水、厚労両省から国民に意見交換してほしい」とのべました。
また、危険部位除去の条件が破られたことについて、高橋氏が「食品安全委答申で示した輸入再開の前提が崩れたということではないか」と尋ね、寺田氏は「おっしゃる通り。崩れたと思う」と答弁しました。
高橋氏は、輸入再開の前提が崩れているのに中川昭一農水相が行政としての対応に問題がないと答弁したことを批判、答弁の撤回を求めました。
中川農水相は「成田の動物検疫所で違反を発見し、見抜いた」と強弁。高橋氏は、輸入再開直後で特別な検査体制を取っていたから偶然見つかっただけだと反論し、政府の責任をただしました。