2006年1月23日(月)「しんぶん赤旗」
豪雪被害を調査 岐阜
リンゴ50%枝折れも
せこ元議員 国の援助求める
日本共産党の、せこゆき子元衆院議員は二十二日、岐阜県北部の飛騨、高山両市で豪雪被害状況調査をおこないました。
飛騨市では、古川、河合各町内の果樹園やパイプハウス、牛舎の被害など、豪雪被害の実態を視察、関係者から被害実態や行政への要望を聞きました。高山市では市当局から説明を受け、国府、清見各町の被害状況を視察しました。
飛騨市古川町では一月十日段階で、多いところで二メートル六一センチ、河合町では同二メートル九センチ、宮川町では同二メートル五センチ、神岡町では同二メートル六一センチの積雪を記録しました。
古川町の黒内果樹園ではリンゴ(十二ヘクタール)の約50%に枝折れなどの被害があり、三億八千万円の被害が見込まれています。
同市農業委員会の松葉英幸事務局長は「果樹共済に入っていないので補助の見込みがない。人力で掘り出して助けるしかない」と話します。
河合町稲越地区では、雨よけ栽培施設のビニールをはずした骨組みだけのパイプハウス九十八棟のうち三十一棟が全壊。四十七棟が部分壊になっています。
二十五頭の繁殖牛の世話をしている水川治一さん(56)は「二十五年ぶりの積雪です。市道の除雪も今年は途中でストップし、牛の飼料を運ぶにも大変です。牛舎も雪に埋もれて中は真っ暗。繁殖力も落ちます。行政には豪雪の特別地域として見てほしい」と話していました。
同調査には党岐阜県委員会の加藤隆雄常任委員、飛騨市の清水章一、桑山茂子、籠山恵美子の各市議、高山市の牛丸尋幸市議が参加しました。
せこゆき子さんの話 農業被害や住民の除排雪費用負担など雪害の大変さは想像以上でした。農業や住民生活、営業が困難になっています。豪雪地帯でも生活できるような行政の特別な対応が必要です。飛騨市では通学路の除雪など犠牲を未然に防ぐ対応をしていますが、除排雪費用の負担増にたいする地方交付税の増額など、国や県による実情に応じた特別な援助対策が緊急に求められています。