2006年1月17日(火)「しんぶん赤旗」
“正社員より低い”7割
パート労働者の時間給
厚労省系調査
厚生労働省系の二十一世紀職業財団が実施した調査によると、正社員と同等の職務や責任で働くパート労働者(正社員的パート)の時間当たり基本給が、正社員より低いケースが七割弱に達することがこのほど分かりました。
労働力人口が減少する中で、厚労省は「子育てが終わった女性や、定年後の男性の就業のために、パートの処遇向上は重要」としており、特に基本給の決め方などで「格差是正」に力を入れる考えです。
調査は全国一万三千事業所を対象に昨年九月実施し、二千八百二十一件の有効回答を得ました。
正社員的パートで、年齢・能力・成果などに基づく「基本給の決め方」が正社員と「同じ」なのは11・6%にとどまります。「一部の人は異なる」が10・7%、「ほとんどの人が異なる」が18・7%で、「同じ人はいない」が39・8%に達しました。
また、時間当たり基本給を見ると、「ほぼ同額」は14・5%に対し、「九割程度」が12・8%、「八割程度」が24・4%、「七割程度」が19・9%、「六割以下」が8・5%と、大半の企業で格差が解消されていない実態が浮き彫りになりました。