2006年1月16日(月)「しんぶん赤旗」

第24回党大会の討論

(続報)


■「あせらず、系統的に」職場支部援助にロマン

■埼玉 岡本 佐一代議員

 中央委員会報告は「職場に強大な党をつくる仕事に、新たな情熱と気概を燃やそう」とよびかけました。私は、十九歳で入党し二十歳のときに指名解雇され十数年にわたりたたかい職場復帰、その後、党の常任活動家になりました。志位委員長の訴えに心をゆさぶられました。

 埼玉では、県党組織が続けてきた「学習と交流」に参加するすべての職場支部が入党を働きかけ、複数の民間支部が十年ぶり二十年ぶりに入党者を迎えています。前回大会以降、さまざまな職場で入党者を迎え全県の三割近くは職場支部での入党者です。

 新しい支部結成もすすみ、数年で全員が退職する支部は「政策と計画」で後継者づくりを掲げ三十代の三人を党に迎えました。県と地区の職場支部援助委員会の活動が大きな力になりました。

 前大会直後、埼玉では地区役員のうち職場支部担当は16%でした。「職場支部は難しい」との思い込みもありました。この打開のために「指導と考えずまず職場にいって話を聞こう」「職場支部や労働運動のOBに力を発揮してもらおう」と二つの方向を打ち出し、県と地区にOBの人たちを結集して「職場支部援助委員会」を作りました。「あせらず、系統的に、親身になって」を基本に援助にはいっています。

 職場支部を対象に開いた市田さんを迎えた「党を語るつどい」は、七割近い支部から四百五十人が参加しました。職場支部の大事な役割について市田さんの話に感銘をうけ自己肯定感がひろがり、党員を増やす運動がすすみました。

 数千人が働く職場の党支部は、支部長が病気休職で悩んでいました。地区と県とで八カ月間援助し支部会議を定期化しました。「体がもたない」「正社員になりたい」との声にこたえようとビラをつくり労働者後援会と居住支部とで配りました。六割以上が受けとってくれたことに励まされ、支部は「政策と計画」を具体化しました。小さくて大きな変化は小林多喜二の『工場細胞』の一節を思い出させます。階級闘争のロマンを持ってかけがえのない職場党員と語り合うことが大事です。

 支部は必ず変わります。「政策と計画」を持つことや援助体制の強化をさらにすすめることが必要です。実力ある職場支部づくりは国民的意義を持ちます。大胆に探求、大胆に実践する決意です。(拍手)

■非人間的な金融業界で党の影響力広げる活動

■大阪 中村 啓子代議員

 私の働く損保の職場では、派遣社員が主な事務をこなし、正社員はそのチェックをします。吸収合併されたとき、同僚となった女性から、派遣社員や新人の指導・管理をどう考えるのか聞かれました。「仕事を教えることはあっても同僚、仲間ですから」と答えた私は鼻で笑われ、「正社員として働く姿勢がなっていない」と言われました。

 「ついていけない」と、ギリギリのところで悩み苦しみ、辞めていく人もいます。新人の女性は、丁寧な指導が受けられず、机に突っ伏して泣いていました。「怒られるのはいいんです。時々見下し、さげすむような目で見られ、無視されるのがつらい」と話し、一年もたたずに退職しました。

 仕事ができないと人間性まで否定される職場で、私も委縮していましたが、「職場から民主主義が奪い尽くされようとしている今だからこそ、私たちは逆に職場を耕そう」と、憲法を守る署名に党を挙げて取り組みました。

 職場で何を言い出すんだとばかりに驚く人や、「ボランティアが趣味なんですか」(笑い)と大笑いする人。「平和あってこその産業だよね」と家族分も書いてくれたり、自分の名前だけをそっと書いてくれたり…。さまざまなドラマがあり、八月六日までに損保全体で目標の五千を大きく突破する六千六百人の署名となりました。「職場を耕す」、私自身が人間性を取り戻す運動でした。

 損保党組織は、「党勢拡大の大運動」で五百五十五人の読者を増やし、目標を超過達成しました。すべての支部で達成です。あわただしい年末、十人の仲間に訴え、青年を党に迎えることができました(拍手)。彼は、会社にも自分自身にも未来が展望できないと語り、翌朝六時にメールで入党の返事をくれました。

 党員は仲間のなかにあってこそ党員。仲間と一緒に悩み、乗り越えていく力をつけたいと思います。資本の論理に、私たちの「人間の論理」をしっかり対じさせ、ギスギスした冷たい職場であればあるほど太陽のような笑顔で乗り越える、強くおおらかな人間集団になりたい。仲間を愛し、仲間を増やす全党運動へチャレンジします。(大きな拍手)

■オール与党政治と対決国政動かす国会議員団

■中央 穀田 恵二代議員

 最近のテレビで、二つのうれしいことがありました。一つは、中島武敏元衆院議員が耐震強度偽装事件と、その要因となった建築基準法改悪問題について、早くから問題点を指摘していたという報道です。二つ目は、浦井洋元衆院議員のアスベスト問題の追及です。先輩議員の奮闘で、日本共産党議員団のたたかいの先駆性が証明できることを、うれしく思います。

 党議員団の役割は「国民の苦難あるところ日本共産党あり」の活動の先頭に立ち、支部や地方議員と連携し国政を動かしていることです。

 大会決議案は「中越大震災、福岡県西方沖地震、各地での豪雨災害など、どの災害にさいしても、苦難から住民をまもるために献身的に活動したのが、党支部と党員であった」と指摘しています。支部を基礎に草の根で国民と結びつく党の特質を生かし活動しているのが特徴です。

 阪神・淡路大震災以来一貫して党が訴えてきた、公的支援=個人補償が不可欠であるとの主張の正しさが浮き彫りになっています。

 JR福知山線の脱線事故でも、「もうけ第一主義」が根底にあること、安全まで「規制緩和」する政府の無責任体質を明らかにした点も、わが党ならではの追及でした。

 「オール与党」と対決し、戦後政治の原点を守りぬくためにたたかいぬいたことも特筆すべきことです。昨年は戦後六十年、その国会決議は、五十周年決議を踏襲し「どっちもどっち論」で、過去の植民地支配と侵略を反省した政府の言動にも反するものでした。わが国の歴史認識、戦後政治出発の原点がきびしく問われました。植民地支配と侵略戦争への明確な反省の文言を主張し、これらを欠いた決議案に反対したのは共産党だけでした。この党がなければ国会に正義の声なしとなるではありませんか。(拍手)

 志位委員長の小泉首相の靖国参拝問題の追及は、自民党のある引退した有力者からも「短い時間で本質を突いた鋭い質問だった」との声が寄せられました。

 憲法九条を守りぬき、基地強化に反対し、大増税をストップさせる国民的運動と結合した、新たな戦線と陣地開拓に奮闘する日本共産党国会議員団の重要性はいよいよ増しています。しかし、質問時間に見られるように「数は力なり」という現実があります。党議員団を大きくしなければなりません。地方選挙、参院選の勝利に貢献し、綱領の実現、大会決議の実践に全力をあげるものです。(拍手)

■命危うくする原子力空母母港化撤回へ大闘争を

■神奈川 小池 潔代議員

 対米従属の異常ぶりは、空母キティホーク乗員の米兵によるひき逃げと凶暴な女性殺害事件にあらわれており県民の激しい怒りをかっています。

 耐震強度偽装事件にかかわる民間マンションが神奈川に集中しており、住民は途方に暮れています。

 多くの人々が、キャンプ座間への第一軍団司令部移転に反対し、知事、市長、議員、町内会や自治会の役員も「自分は安保肯定派だが、こんどの対米追随の押しつけは絶対に許せない」と言っています。保守本流の人々が、小泉首相の「平和と安全の代価」発言を卑屈な対米追随姿勢だと怒っています。

 神奈川新聞の調査では県民の70%が県知事や市長の撤回要求を支持するまでに発展しています。

 横須賀への原子力空母の配備は、米海軍の殴り込み部隊としての攻撃能力が増強され、海外の唯一の母港という異常な事態が半永久的に固定化されることになります。

 全国の基地反対闘争と連帯し、首都圏全体の大闘争を巻き起こし、必ず原子力空母母港化の撤回を勝ち取ろうではありませんか。(拍手)

 日米同盟の侵略的強化反対の闘争は、県党組織の綱領的な任務で、県民はもとより、日本とアジア、世界の平和を守る歴史的な大闘争と位置付けたたかってきました。

 私たちは正月から二回目の全戸配布にとりかかっています。自治体総ぐるみの運動と、党と民主勢力の運動が激励し合い、新たな情勢をつくりだしています。米軍再編反対、対米追随やめよと八百七十九万県民総ぐるみに発展させ、たたかい抜く決意です。

 戦争する国にするために、米軍再編と憲法九条改定の動きは連動しています。九条の会は二百数十に広がっています。増税反対闘争など、暮らしを守るたたかいも前進してきています。

 県党組織は革新懇運動の発展に力をつくし数年で倍加をやりとげ前進の時期をむかえています。

 大会後の最初のこの月に、党勢拡大の目標をやりとげ、「五十万の党員、二〇〇三年総選挙時比三割増の読者」の課題が達成できる軌道をつくることが大会の任務と自覚し、頑張りぬくことを表明して発言とします。(拍手)


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