2006年1月15日(日)「しんぶん赤旗」
24党大会 会場から
記者が見た 困難に立ち向かう人間ドラマ
自分の言葉で感動伝えたい
10年分のエネルギーもらった
「『大きい党だなあー』と実感しました」と千葉県の青年代議員。「大勢の人と出会えて感激しています。あと十年は頑張る」という鳥取県の最高齢・八十歳七カ月、党歴五十六年の代議員――。十四日までの四日間開かれた日本共産党第二十四回大会は、汗と涙が結晶したドラマが詰めこまれていました。(菅野尚夫)
十四日朝、大阪市大正区の日本共産党生活相談所長の恐田光子さん(66)が息を切らせて党大会会場に入ってきました。四日間宿舎から会場への急な山道を歩き通しました。大運動から今大会までに百一人の新入党員を迎え、百八十二人の「しんぶん赤旗」読者を拡大しての大会初参加でした。
「全国どこでも社会的格差が広がり、貧困が深刻なのを実感しました。熊本県の生活相談の発言は、私たちの活動している生活相談所での出来事と同じでした。ホームレスの相談者が増えています」
恐田さんは続けます。
「一年間で千五百人の相談者と悩みを共有してきました。サラ金、離婚、就学援助、税金、生活保護、労働問題と大正区の駆け込み寺です」
地域に戻って「次回も代議員になれるよう頑張る」と語ります。
■「楽になりたい」
和歌山県の鈴木二郎さん(33)は、仕事だけしていたら絶対しんどくなる、「国政を変えることを夢見てやったらすっごく楽になるで。ぼくら君を楽にしたいんよ」という決めぜりふで、入党を訴える経験を報告しました。「『楽になりたい』という思いは全国みんなの思いなんだということを確認できました。自分のやっていることは間違っていない。僕にとっては衝撃です」と話しました。
“この世で一番大切なのはお金”という援助交際をする女子高生と対話して心を開いた体験などを発言、共感の涙を誘ったのは、千葉県の神部紅(じんぶ・あかい)さん(23)。
「一人一人の党員の力のすごさに感動させられた毎日でした。八十歳の代議員の西川さんは二十代のぼく以上に若さを感じた。僕も負けずに八十、九十歳になっても活動する党員でありたい」と抱負を語ります。「どんな困難にも立ち向かう日本共産党は大きいなあと思いました。この感動を自分なりの言葉で伝え、多くの青年のなかに広げたい」
「党大会代議員は最初で最後」と発言した、鳥取県の西川肇さん(80)。反戦平和の立場で戦争体験を高校生に語り継いだ活動報告は、大会参加者を感動させました。
「大会で十年分のエネルギーをもらった。次の大会にも絶対に来たい。それまで元気に活動します」と語ります。
■活動して生きる
「家内は大会参加に反対だったんです。赤旗配達中に転んだので、倒れるんじゃないかと心配だったんです。携帯電話を借りて毎日『元気だよ』とかけています。千葉県の神部さんの発言などたくさんの教訓と元気をもらっています」と西川さん。
「活動して生きるのはすばらしい」とつぶやいた言葉を記者は心に刻みました。