2006年1月14日(土)「しんぶん赤旗」
日本共産党第24回大会 来賓あいさつ
■増税反対のたたかい正念場
■消費税をなくす全国の会事務局長 杵渕 智子さん
消費税をなくす会は結成後十六年で、会員は百三十九万人を超え、千六百七十の会をもつまでになりました。「赤旗」の報道をはじめ、共産党の会への支援に心から感謝します。
消費税が導入されて、国民にとってよいことがあったでしょうか。仕事がない、食べられない、世間から拒絶されたような不安感がまん延しています。最近、会に入った三十代の女性からのメールに「働いても生活は苦しく、暖房も寝る前の一時間、明け方ひどく冷え込むときに一時間だけにしている」とありました。全生活にわたって「政治全体を変えてほしい」という声が多数寄せられています。
消費税収百四十八兆円のうち百四十五兆円もが、法人税減税の穴埋めに使われたことを話すと、怒りで顔色が変わる人さえいます。多くの人が、国民に負担を強いるむごい政治の背後にある、大企業本位、アメリカ政府の押し付けなど「増税の黒幕」の存在を見ぬきつつあります。
しかし、「消費税増税は仕方ない」と、マスコミの間違った情報を信じる人が多いのも事実です。もっと対話をすすめ、国民の暮らしの場から政治を変えていかなければなりません。昨年、労働組合の職場支部の役員から、「税金問題が労使交渉の場に乗ったことはないが、国民的な運動にしていくことが大事ですね」と言われました。「消費税廃止は一致できないが、増税反対では一致できる」と、会のパンフレットを大量に普及してくれたところもあり、共同の輪が広がっています。
消費税は生まれも育ちも戦争税です。改憲をやめさせ、消費税大増税を阻止し、生活を守り発展させるために、草の根から国政を変える力をつけるために頑張ります。
■非核日本をアジアのために
■非核の政府を求める会常任世話人 中嶋篤之助さん
日本共産党の新綱領はわが国の未来を示す的確な指針として、われわれも大いに参考にさせていただいています。また、今大会決議案第二章「二十一世紀の世界の構造変化と日本共産党の立場」の論述はきわめて正確で、最新の情勢をわかりやすく解説しているものです。
わが会は昨年のNPT(核不拡散条約)再検討会議に日本原水協の協力を得て代表団を派遣しました。そこでの教訓と今後の運動の発展を目的に、二回のシンポジウムを開きました。その成果をまとめたリーフレットを読むと、日本の外務省が大代表団を送りながら、なぜ成果をあげられなかったのかがよくわかります。また決議案の指摘の正しさをより深く理解できると考えます。ぜひお読みください。
一九八〇年以来、全国の約八割の自治体で「非核宣言」が採択されました。しかし、「平成の大合併」の進行のなかで、「宣言」が忘れられている事態があります。
私たちは〇六年中に全国的な「非核自治体交流会」を開催したいと考えています。合併した新しい米原市では「非核平和都市宣言」が採択され、市長自ら「地方から平和や憲法の問題について、ものが言えるようにしたい。平和のために市民の共同を追求したい」と語っています。
非核の会は創立二十周年を迎えます。昨年、北朝鮮の核兵器をめぐる六カ国協議、朝鮮半島非核化の合意が確認されるなど、北東アジアをめぐる非核・平和の新たな機運が生まれています。他方、被爆国日本で「非核三原則」を骨抜きにし、米核戦略を無条件で支持する危険な動きも生まれています。
今日、日本が非核の政府、非核の政治に転換することはますます重要となっています。みなさんの支援・協力をお願いし、メッセージとします。
■9条の輝く誇るべき日本に
■日本平和委員会事務局長 千坂 純さん
私たちも大会決議案が強調している、米軍再編と日米軍事同盟の侵略的強化、憲法改悪の問題を平和を守る最も重要な課題と考え、全国の会員が広範な人々と力を合わせ、これに反対する運動にとりくんでいます。
先日、名護市長選の応援に行ってきました。市民の、我喜屋さん勝利への期待の強さ、米日政府が米軍基地建設計画を市民に押しつけようとしていることへの怒りの深さ、立場の違いを超えた共同への広がりへの期待を感じました。
この勝利は、名護への基地建設を阻止する決定的な力になり、普天間基地の無条件撤去をはじめとする沖縄の米軍基地撤去のたたかい、全国の米軍再編強化反対のたたかいに大きな励ましを与えることになります。
私たちもみなさんと協力しながら名護市長選挙での勝利を勝ちとりたいと思います。
米軍基地の問題では、相次ぐ米兵犯罪が米軍基地と市民生活が共存できないことを浮き彫りにし、厳正に対処できない日米地位協定に対する怒りが広がっています。
全国の米軍基地が拡大強化されようとしていることに対し保守の首長さんたちを先頭に自治体・住民ぐるみの反対運動が大きく広がっています。
日米軍事同盟の侵略的強化、アメリカの戦争への自衛隊の世界規模での参戦体制づくりがすすめられようとしており、憲法九条改悪の策源地となっています。戦後ふたたび戦争への道は許さないと発足した日本平和委員会は、これを阻止するため全力をあげます。
日米安保条約を廃棄し、憲法九条の輝くアジアと世界の平和に貢献する日本をつくりだすためにみなさんと共同していきたいと考えています。