2006年1月13日(金)「しんぶん赤旗」
「100%の勝利和解だ」
最賃法口実の解雇無効
北海道のハイヤー労働者
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北海道釧路市の釧路北交ハイヤー(土橋正幸社長)が「道の地域別最低賃金(時間給六百三十八円)に見合う売り上げに満たない」といって、運転者を解雇した事件で、十日、釧路地裁に地位保全の仮処分を申し立てていた運転者三人が「解雇無効」をかちとり、会社側と和解しました。
和解内容は、解雇が無効であったことを確認し十日付で会社都合の退職とする、会社は和解金など五百万円を支払う―など。「事実上の全面的な勝利」(自交総連北海道ハイタクユニオン釧路北交分会と支援共闘会議の声明)といいます。
同社は昨年五月、営業収入が最低賃金に見合う額に満たないとの理由で運転者二十数人を解雇しました。これに対し、柳本栄樹さん、本間和夫さん、鈴木藤弘さんがハイタクユニオンに加入するとともに、「解雇権の乱用であり、納得できない」と同地裁に地位保全の仮処分を申し立て、たたかってきました。
釧路北交分会長の柳本さんは「最低賃金法を逆手に取り、従業員を解雇するというやり方が認められないことがはっきりしました。百パーセントの勝利と受け止めています」と喜びを語ります。
■売り上げ減は規制緩和原因
自交総連北海道地連の渡辺聡委員長の話
タクシーの売り上げが激減しているのは運転者のせいではありません。泣き寝入りせず、勇気をもってたたかったことで、解雇は認められないことが証明されました。全国のタクシー労働者を勇気づける勝利です。このような状態をタクシー産業にもたらした政府の『規制緩和』政策の失敗を追及し、改善を求める運動に全力で取り組みたい。