2006年1月12日(木)「しんぶん赤旗」

平和記念公園に落書き


 広島市中区の平和記念公園内で十一日午前七時五十分ごろ、「平和の灯(ともしび)」の台座北面に赤いスプレーで「ボケ」と書かれた落書きがあるのを通行人が見つけました。平和記念像の台座とトイレにも同様の落書きがあり、市からの被害届を受けた県警広島中央署が器物損壊事件として調べています。

 「平和の灯」の落書きは縦一・三メートル、横〇・七メートルの大きさで、毎日午後十時まで巡回している警備員によると、十日夜までは落書きはありませんでした。警察の現場検証を終えた十一日午後、市が委託した業者が洗浄して消しました。

 「平和の灯」は建築家の故丹下健三氏が設計。「核兵器が地上から姿を消す日まで燃やし続けよう」という願いが込められ、一九六四年八月一日の完成以来、炎がともっています。毎年、広島県の市町村を一周する「平和の灯リレー」の火や、九四年に広島市で開催されたアジア競技大会の聖火に点火されるなど、平和のシンボルとして採火されています。

 広島県原水協の松本真事務局長は「ヒロシマの心を踏みにじったということで、単なるいたずらでは許されない」と語りました。


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