2006年1月12日(木)「しんぶん赤旗」

第24回党大会での

不破議長の開会あいさつ


 日本共産党第二十四回大会で、不破哲三議長がおこなった開会あいさつはつぎのとおりです。


写真

(写真)開会あいさつをする不破哲三議長

 日本共産党中央委員会議長の不破哲三でございます。

 会場にお集まりの代議員、評議員のみなさん。全国でCS通信をご覧の党員のみなさん。

 私はここに、日本共産党第二十四回大会の開会を宣言するものであります。(拍手)

 そして、大会の成功と準備のための活動に参加されたすべての党員のみなさんに、党中央委員会を代表して心からの感謝と連帯のあいさつを送るものであります。(拍手)

■海外代表団は五つの大陸から

 この大会には、内外から多くの来賓の方が出席されています。国内の来賓の方がた、また外国代表の方がたに、大会出席へのお礼をまず申し上げたいと思います。(拍手)

 ここで、海外からの代表について、国名を日本の五十音順に紹介いたします。

 アメリカ、インド、カンボジア、キューバ、ギリシャ、スリランカ、チェコ、中国、チュニジア、ドイツ、ネパール、ハンガリー、ブラジル、フランス、ベトナム、ベネズエラ、ラオス、以上十七カ国、二十の政党、三十一人の代表が参加されます。さらに、韓国ウリ党の国会議員の方は、個人来賓としての参加であります。(拍手)

 私は、海を越えて参加された海外の来賓の方がたに対し、心からの喜びをもって熱い歓迎の言葉を送るものであります。(拍手)

 次に、日本で活動している各国の外交団の方がたですが、アイルランド、アフガニスタン、インド、インドネシア、ウクライナ、エリトリア、カタール、キューバ、ギリシャ、シンガポール、チュニジア、中国、ベネズエラ、ベトナム、南アフリカ、ラオス。この十六カ国の大使あるいは外交官の方がたがご出席であります。

 いま、ご承知のように、日本外交の前には、ゆきづまりと孤立化の危険が大きな問題として立ちふさがっています。そのときに、私たちの党大会が、アジア・中東、アフリカ、南北アメリカ、ヨーロッパ―地球の五つの大陸から、あるいは政党代表団として、あるいは在日の外交団として、あわせて二十五カ国の方がたの出席をいただくなかで開かれたことは、わが党の外交活動の発展を表すとともに、日本国民と世界の諸国民との連帯の大きな展望を示すものだといってよいでしょう。

 この大会が、政党と政党との交流・連帯の場となるだけでなく、より広い意味で、日本と世界の交流のさらなる発展の契機ともなる、私はそのことへの期待を強く表明したいと思います。

■亡くなった同志たちへの黙とう

 前大会は二〇〇四年一月に開かれましたが、それから現在までの二年間に、全国で七千三百九十六名の同志たちが亡くなりました。新しい日本をめざし、日本国民の利益、世界の平和を願う初心を貫いて、日本共産党員として最後まで活動されてきた方がたであります。

 これらの同志たちを第二十四回党大会の名において追悼するために、黙とうをおこないたいと思います。ご起立をお願いします。

 黙とう。

 黙とうを終わります。ご着席ください。

■新しい党綱領は党に新しい視野と活力をあたえた

 みなさん。

 私たちは、前回の党大会で、党綱領の四十三年ぶりの抜本的な改定をやりとげました。全党の総意をふまえて採択された新しい党綱領は、日本共産党に新しい視野と新しい活力を与えました。そのことは、「大会決議案」のなかで、またそれをめぐる全党討議のなかで、生きた形で示されました。

 新しい視野という問題では、とくに二つの点をとりあげたいと思います。

 第一は、情勢を長期の視野でとらえることです。政治情勢の発展は、いつも多くの変転や波乱に満ちており、わが党の活動も、前進と後退の波や複雑な曲折にたえず直面します。そのなかで針路を誤らないためには、どのような激動にあっても、情勢の発展の長期的な方向を的確に見定めることが何よりも重要です。新しい綱領は、日本の前途を長期の展望をもって照らし出す科学的な羅針盤という力を、十分に持っています。

 第二は、日本の政治を国内の力関係だけで孤立的に見るのではなく、世界の流れを広い視野で見通し、日本の政治をそのなかで発展的に位置づけることです。いま世界を考える時に、「グローバル化」という言葉がよく言われますが、これは、超大国への言いなり政治や追従外交をよしとするものではありません。今日の世界は、地球上のすべての国ぐにが、政治・経済・文化の生きたつながりで関連しあっている世界であり、世界的な発展の大きな流れ、とくに近隣諸国との友好関係を無視しては、自分の国の発展的な前途を保障することはできません。ここに、この言葉のもつ重要な意味があります。たとえ、世界で最大最強の経済力、軍事力を誇る超大国であっても、その例外ではないのです。

 そして、党綱領の世界論が、世界の構造的な変化と新しい発展の流れを解明する指針となりうることは、すでに無数の事実によって証明されています。

 わが党の新しい綱領は豊かな内容を多面的に持っていますが、この二つの点に、情勢をとらえる新しい視野を大きく開いた党綱領の重要な内容があることを、あらためて強調したいと思います。

■党大会の二つの任務――「大会決議」の決定と党中央委員会の選出

 第二十四回党大会は、新しい綱領を指針にした二年間の活動をふまえて開かれました。この党大会は、二つの任務をになっています。

 その第一は、この二年間の活動を総括し、党綱領を今日の情勢に具体化した「大会決議」を決定することであります。

 第二は、「大会決議」が示す任務・方針に全党の先頭に立って取り組む党中央委員会を選出することであります。

 党大会が、豊かな討論を通じてこの任務を立派に果たし、私たちの事業の成功に向かっての新たな跳躍台となることを、心から希望して、開会のあいさつを終わるものであります。(拍手)


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp