2006年1月11日(水)「しんぶん赤旗」
地下鉄再びスト
職員の配置転換に抗議
ロンドン
【ロンドン=岡崎衆史】職員の配置転換に抗議するロンドン地下鉄職員のストライキが八日夕から九日夕までの二十四時間行われました。ストは、約四千人の地下鉄職員が加盟する鉄道海運運輸労組(RMT)が呼びかけたもので、年末年始に続いて二度目です。この影響で、二百七十五の駅のうち、朝のピーク時で四十カ所、最終的には十九の駅が閉鎖され、十二の路線のうち、ノーザン線とピカデリー線に遅れがでました。
ロンドン地下鉄の経営陣とRMTは二〇〇四年十二月、地下鉄職員の週三十五時間労働制で合意しています。経営側は、この合意に基づいたとして今年二月から新勤務形態の実施を予定。その中でプリペイドカードの導入に伴って紙の通常切符の需要が激減しているとして、出札窓口職員の配置転換を計画しています。
労組側は、これに対し配置転換は合意事項にないと主張。また、この配置転換で駅員数が削減され、安全性を低下させると批判してきました。労組はまた、配置転換が最終的に五百から八百人の整理解雇につながると警戒感を表明しています。
地下鉄経営者側も、これに責任を負うロンドン市も、解雇は否定しており、労組の主張には根拠がないとして妥協の姿勢を示していません。