2006年1月5日(木)「しんぶん赤旗」
山・スキー場で雪崩続発
表層雪崩に注意
スピード速く100〜200キロ
到達距離長いのが特徴
■解説
気温が低く、雪が降り続いていることによって発生した今回の雪崩は「表層雪崩」といい、スピードが速く、到達距離が長いのが特徴です。
表層雪崩は、先に積もっていた雪の上に、新雪がたくさん積もったとき、新しい雪だけが崩れ落ちます。春先の天気がよくて暖かい日や、雨が降ったときに起こる雪崩は、積もった古い雪と新雪がいっしょに崩れる「全層雪崩」となります。
全層雪崩はスピードが時速四十―八十キロ程度ですが、表層雪崩は時速百―二百キロにも達し、より遠くに到達するといいます。
一九八一年の記録的豪雪では、新潟県能生町(当時)で一月に発生した表層雪崩で、新雪が沢にそって約二キロメートル先の集落を直撃。十三人が死亡する大事故になりました。
新潟県など日本海側では昨年十二月の大雪につづいて、今月三日ごろからふたたび新しい雪が降り続いています。気象庁は四日午後六時までに新潟、長野、群馬の各県の降雪量が七〇―八〇センチ、五日午前六時までで東北日本海側で同七〇センチなどの大雪が予想されるとして、積雪が多い地域に雪崩災害に注意を呼びかけています。