2006年1月5日(木)「しんぶん赤旗」
イラク政策支持低下
米兵の楽観論しぼむ
米の世論調査
【ワシントン=山崎伸治】米軍内でブッシュ大統領のイラク政策支持が低くなっていることが、このほど行われた世論調査で明らかになりました。
この調査は、米兵向け週刊紙を発行するミリタリー・タイムズ社が二〇〇三年以来、毎年行っているもの。千二百十五人の現役兵から回答が得られ、その結果が三日、同社のウェブサイト「ミリタリー・シティー」に掲載されました。
それによると「ブッシュ大統領のイラク情勢への対処」を「支持する」と答えたのは54%で、〇四年調査の63%を下回りました。ブッシュ氏の支持率も60%で、前回の71%を大幅に下回っています。「米国はイラクで戦争をすべきだったか」の問いに「はい」と答えたのは56%で、前回の60%から減っています。
また「米国は(イラクで)成功するか」との質問には「成功しそうだ」が31%、「どちらかといえば成功しそうだ」が42%で、合わせて73%が肯定的に回答。83%だった〇四年よりも減っています。
この結果について同社は、「ブッシュ大統領やイラク戦争への支持は一般国民よりもかなり高いものの、(現役兵の間での)支持が低下していることで、イラク政策をめぐる議論に拍車を加えそうだ」と指摘。「イラクにおける米国の目標が達成できそうだという楽観論がしぼんでいる」と評しています。