2005年12月19日(月)「しんぶん赤旗」
平和と働く権利語る
女性「九条の会」がシンポ
東京
女性「九条の会」は十七日、シンポジウム「人間らしい生き方の出来る社会を」を東京都渋谷区内で開き、約百三十人が参加しました。
パネリストは浅倉むつ子(早稲田大学教授)、坂本福子(弁護士)、柴山恵美子(女性労働評論家)の各氏。倒産やリストラが増えるなか、憲法二七条の「勤労の権利」と九条とのかかわりについて話し合いました。
坂本さんは、戦前、「一人の人間」として経済力をもつことも認められなかった女性が、戦後、新憲法の基本的人権と平和のもと、女性差別を問う裁判をたたかい、働く権利を確立してきた経緯を話しました。「憲法による平和があったからこそ、女性の権利が確立され、発展してきたのです」と強調しました。
浅倉さんは、ILO(国際労働機関)憲章が、世界の平和と協調の確立が、人々の労働条件に大きな影響を与えると、のべていることを紹介しました。
柴山さんは、欧州憲法条約が、平和、労働権、女性と男性間の平等などを記していることを発言。日本で、パートや臨時、派遣などの非正規労働者が女性労働者の多数を占めるなか、女性の貧困化がすすんでいることを指摘しました。
参加者からは、「働く権利を保障させることが戦争と無関係ではないことが分かった」などの発言がでました。