2005年12月17日(土)「しんぶん赤旗」
イラク「大量破壊兵器保有」あおったが
公明党 また、だんまり
ブッシュ米大統領が十四日、イラクが大量破壊兵器を保有していたとの情報の誤りと自らの開戦責任を認めました。小泉純一郎首相とともにイラク戦争を支持してきた公明党は、十六日付公明新聞でこのブッシュ発言を一行も報じていません。
公明党がいかにイラクの大量破壊兵器保有の「脅威」を言いたて、イラク戦争を支持してきたかは、その語録が示しています(別表)。
イラクの大量破壊兵器をめぐり、国連の査察による平和解決を図るのか、査察を無意味として武力行使に訴えるのかが問われていたとき、公明党は「(査察継続は)フセインが喜ぶところ」(冬柴鉄三幹事長、二〇〇三年二月十六日、テレビ討論)などと発言し、平和解決の努力に背を向けました。
同年三月二十日に米国がイラク戦争を開始すると、「法的には国連を中心とした国際協調の枠組みの文脈のもとに行われている」(二十日の党見解)と擁護。米国が「フセイン政権打倒」という明確な内政干渉のスローガンを掲げたときも、「(フセイン政権の)脅威をなくさなくては世界は安心できない」(冬柴幹事長、同年三月二十八日付公明新聞)と同調しました。
昨年十月に米調査団が発表した、イラクに大量破壊兵器は存在しないとする調査結果も公明新聞は黙殺しました。今回もだんまりを決め込み、世界の平和の流れに敵対してきた「誤り」をあくまで認めないつもりでしょうか。