2005年12月16日(金)「しんぶん赤旗」

教育に東京都が干渉

学校経営支援センター条例可決

共産党反対


 東京都議会定例会は十五日の最終本会議で、都立学校の運営への都の干渉・支配につながる「学校経営支援センター」の設置条例を自民、民主、公明各党などの賛成で可決しました。日本共産党、生活者ネットワークなどは反対しました。

 同センターは、都立学校経営を支援するとして、都内六カ所(支所を含む)に設置されるもので、都教育庁の職員が各学校を巡回。学校行事で「日の丸」の掲揚・「君が代」の斉唱の強制を徹底するなど、教育内容や人事にまで介入するしくみとなっています。

 同日の本会議で反対討論に立った日本共産党の河野ゆりえ都議は「学校経営支援とは名ばかりで、石原都政が教育に干渉することを合理化するもので、行政による教育への不当な支配を禁じた教育基本法一〇条の精神をふみにじるものだ」と批判。八日の本会議で中村正彦教育長が同センターの役割について「日の丸・君が代」の「適正実施」をさらに徹底することにあると答弁していることもあげ、条例案に反対しました。

 自民党は「(『日の丸』掲揚・『君が代』斉唱が)適正に行われていない実態も見られる」として、「条例は一部の不適正な教育支配の実態を正常に戻そうというものだ」とのべ、同センターの設置で「日の丸・君が代」強制を推進する意図を表明。公明党は重大な問題を持つ条例案の中身にはふれずに、「わが国でも先駆的取り組みで、高く評価する」と手放しで賛成しました。


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