2005年12月15日(木)「しんぶん赤旗」

「映画人九条の会」1周年

憲法への思い リレーで語る


 「映画人九条の会」の一周年を記念する集いが十三日、東京で開かれ、映画監督の大澤豊、神山征二郎、高畑勲、川本喜八郎、ジャン・ユンカーマン、翻訳家の池田香代子の六氏が、憲法九条への思いや守る決意をリレーで語りました。

 「映画 日本国憲法」を撮ったユンカーマンさんは「日本は戦争しない国というイメージが世界に広まっているのは大きな財産」と指摘。武力で物事を解決しようとして失敗している米国に従うのか、九条でアジアに平和を築くのか、二つの選択を示して話せば、みんなは正しい選択をすると思うと語りました。

 池田さんは、アイドルグループのスマップが、平和を受け継ぐ意思を歌っていることを紹介。会場からの「護憲の運動があまり広がらないが」との問いに答えて、「意見の違う人を、説き伏せなくていいから、まず話をすることで信頼を築こう」と呼びかけました。高畑さんは「小泉首相の支持者にも、憲法が変われば自分の身に降りかかってくると伝えたい」とのべました。

 会場には降旗康男、羽田澄子両監督も姿を見せました。「スクリーンに平和をのみ描き続けたらどうなるかを考えるべき時」(大林宣彦監督)、「九条廃棄―政治家がゆっくり生きているものすべてを抹殺する始まり」(ロシアのアニメーション作家ユーリー・ノルシュテイン氏)との長文メッセージが寄せられたほか、秋野暢子、吉永小百合、倍賞千恵子さんらもメッセージを寄せました。

 同会の会員は約千百人にのぼっていることが発表されました。


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