2005年12月13日(火)「しんぶん赤旗」
“返済肩代わり強制された”
アイフルを提訴
大分
サラ金大手「アイフル」(本社・京都市)の不動産担保ローンで、家族二人で所有するマンションの一方の持ち分が違法に担保にとられ、強制的に返済を肩代わりさせられたとして、同社から借金をした会社員(36)の父親(65)=大分市=が十二日、同社と根抵当権設定の登記手続きをした司法書士を相手取り、慰謝料五十万円と過払い金百六十六万円などの支払いを求める訴訟を大分地裁に起こしました。
訴状によると、会社員は昨年二月、アイフル側のすすめで同社からの債務を不動産担保にきりかえ、父親と共同所有していた横浜市のマンションの持ち分(六分の一)を担保に入れ、昨年末までに極度額いっぱいの五百万円を借金。しかし、ことし四月から返済が滞るようになりました。六分の五の持ち分を持つ父親は、息子の持ち分が競売されると大きな不利益を被るため、計約五百五十四万円を肩代わりしてアイフルに支払いました。
父親側は、マンションは時価評価で千五百万円程度の物件で、六分の一の持ち分に対して五百万円も貸し付けたのは過剰融資であり、競売されると不利益を被る家族を「有無をいわさず返済に協力させる、違法行為」だと主張しています。
マンションの権利証は父親が保管しており、東京都内で開業する司法書士が、保証書を使い、「権利証を紛失した」との虚偽の理由で、違法に登記したとしています。
また、父親は二〇〇一年にアイフルからの息子の借金を肩代わりした際、同社社員に対して、息子に「二度と貸さないように」と依頼していたといいます。
息子の借金は、父親が約五百五十万円を支払ったあと、利息制限法の金利に基づく再計算で、百六十六万円の過払いが発生しています。