2005年12月8日(木)「しんぶん赤旗」
教科書に“ブッシュの詩”
“戦争準備しながら平和祈る”
パキスタン教育省が削除
【ニューデリー=豊田栄光】「教科書からブッシュの詩を削除」―。パキスタンの英字紙デーリー・タイムズ六日付(電子版)はこんな記事を掲載しました。
「ザ・リーダー(指導者)」との題名の詩が、中学生が使う英語の教科書に載っていることが発見され、内容に当惑した教育省の幹部たちが五日、会合を開き削除を決めたといいます。
この教科書は、昨年からの規制緩和により印刷、発行されました。
問題の詩は、「PRESIDENT GEORGE W BUSH」の二十文字のアルファベットを、行の最初に使っています。
教育省は「故意にアメリカ大統領の特質を列挙している」として、削除しました。
さてその特質とは―。「W」「B」「U」の行には次のようなことが書かれています。
「Wanting…」世界が彼の強硬な立場にくみすることを望み。
「Bracing…」戦争の準備をしながら、平和を祈る。
「Using…」力を用い、そして悪魔は消える。
ブッシュ大統領はイラク、イラン、北朝鮮の三カ国を「悪の枢軸」と呼び、イラクに対しては武力侵攻しました。どうやら、あまりにも的確すぎたようです。