2005年12月6日(火)「しんぶん赤旗」

「応益負担」見直しを

障全協 厚労省などに要請行動


 障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(吉本哲夫会長・障全協)は五日、東京・千代田区で厚生労働省、国土交通省、総務省、文部科学省にたいし、障害が重いほど負担の増える「応益(定率)負担」の再検討などを求める要請行動をおこないました。

 午後からは衆参両議院の厚生労働委員の国会議員も回り、「自立支援」法が従来からの施策の後退にならないよう、来年度予算案で十分な財源保障を求めました。

 午前中に行った各省要請では、障害年金や雇用、バリアフリー、「自立支援」法などで改善・拡充を求めました。

 大阪・岸和田市から参加した家平悟さん(34)は、利用料負担の軽減措置を受ける場合「配偶者」を含んだ「世帯」の収入が受給要件に入っていることを批判。「障害を持っているという責任を配偶者に押しつけることになる」と話し、軽減措置を受ける場合、配偶者を含んだ「世帯」ではなく、本人収入を基本として考えてほしいと訴えました。

 午後からは、百四十人の参加者がグループに分かれ議員会館の各議員室を回りました。東京大田区の女性=主婦=(40)は、息子(13)が心臓病で手術などに多額の費用がかかります。「自立支援」法の育成医療は現行の所得に応じた負担から原則一割の負担に。女性は息子が生後一カ月で手術を受けたとき、医師に費用が三百万円かかると言われ、どこから出すか悩んだといいます。「育成医療があって手術を受けられた。子どもの命は絶対に助けないといけないけど、費用はどうするのかということは一生付きまといます」と訴えました。

 議員要請前には決起集会も行われ、日本共産党の笠井亮衆院議員があいさつしました。


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