2005年12月6日(火)「しんぶん赤旗」
自衛隊はイラクから撤退を
米の無法な軍事占領へ加担継続は許されない
市田書記局長が会見
日本共産党の市田忠義書記局長は五日、国会内で記者会見し、政府が八日の閣議で、自衛隊のイラク派兵の一年間延長を決めようとしていることについて、「ブッシュ政権いいなりにアメリカの無法な軍事占領への協力・加担を継続することは絶対に許されない。イラクからの自衛隊のすみやかな撤退を強く求める」とのべました。
市田氏は、(1)各種世論調査でも七割を超える人が派兵継続に反対し、撤退を求めていること(2)米国内でも米兵の死者が二千百人を超えるなか、駐留反対・撤退を求める声が与野党を問わずあがっていること(3)軍を送った「有志連合」のなかからも撤退・削減をすすめる国が相次ぎ、自衛隊の駐留するサマワの治安活動を行うイギリス、オーストラリア軍も来年五月の撤退を計画していること―をあげ、「自衛隊の派兵継続にはまったく道理がない」と強調しました。
さらに、小泉首相がイラク派兵について「非戦闘地域に限る」「人道復興支援が任務」とした二つの言い分は「完全に崩れ去っている」と指摘。▽自衛隊の宿営地を狙った砲撃が十一回におよび、自衛隊の車列の爆発事件も起こっている。サマワを視察した額賀福志郎防衛庁長官が「治安は比較的安定している」とのべた直後に、自衛隊の車列がデモ隊に囲まれ、投石された▽給水活動は二月に終了し、公共施設の復旧もイラク人を雇用してやっているもので、「何のため、だれのためにやっているのか」という批判が現地であがっている―とのべました。
そのうえで市田氏は、「イラクのためにも、日本のためにも、自衛隊をすみやかに撤退させ、国連などとも協力した本格的な復興支援の戦略を立て直すべきだ」と強調しました。