2005年12月1日(木)「しんぶん赤旗」
改憲案読み 狙いつかむ
共同センターが学習会
憲法改悪反対共同センターは二十九日夜、東京都内で憲法学習会を開きました。七十三人が参加し、改憲派が主張するポイントを学びました。
「自民党・民主党の改憲案を読み解く」と題し、小沢隆一・静岡大学教授が講演。アメリカと財界の要求を背景にすすめられている改憲の狙いを、自民党の「新憲法草案」と民主党の「憲法提言」から分析しました。
小沢氏は、両党案ともに戦力不保持と交戦権を否認する九条二項を改定するものと指摘。自民案では、自衛軍がイラク戦争のような国際社会が批判する軍事活動にも参加できるようになり、民主案では、集団的自衛権を容認していると強調。海外での武力行使が可能になると批判しました。
また自民案では、国民が国家権力の行為を拘束する意味を持つ「信託」の言葉が前文から削られていることに注目。民主案も、国家が国民の権利を侵害する可能性を軽視しているとのべました。
会場からは教育基本法改悪についてや、地方自治とのかかわりなどの質問が出されました。
参加した東京自治労連の上杉由香さん(29)は、「改憲案はよく読まないと、国民に改憲してもいいと思わせるような表現になっていることがわかりました。学習を重ねながら、憲法を守る地道な運動をしていきたい」と話しました。