2005年11月28日(月)「しんぶん赤旗」
商社九条の会が講演会
東京 品川正治経済同友会元副代表幹事語る
商社で働く労働者と退職者などでつくる商社九条の会・東京は二十六日、東京・港区で講演会を開き、二百三十人が参加しました。
経済同友会の元副代表幹事で国際開発センター会長の品川正治さんが講演。戦争の体験者、現役の財界人としての活動を踏まえて、憲法九条への思いを縦横に語りました。
このなかで品川さんは、戦争は勝つことをすべての価値観に優先させるようになり、科学も歴史もすべてを動員する力を持つと指摘。「戦争を起こすのも、それを防ぐのも人間であるというのが、戦中派の一人としての憲法に対する基本的な信条である」とのべました。そのうえで、改憲の動きにふれ、さまざまな紛争はあってもそれを戦争にしないもっとも確実な力になっているのが九条二項の戦力放棄の原則だと力説しました。
また、「国民の側が改憲に『ノー』の声を突きつければそれは世界史的にも大きな意味を持つことになる」とのべ、九条を守るたたかいの重要性を強調しました。
講演会では、劇団「ぐるーぷ・ふらいぱん」の山崎勢津子さんが、沖縄の三線(さんしん)と沖縄戦で孤児となった少女の物語の朗読を披露しました。
参加した学生(22)は「経済界も含めた世の中の改憲の動きに危うさを感じてきましたが、きょうの話を聞いて希望が持てました。黙っていてはいけないと思う」と話していました。