2005年11月24日(木)「しんぶん赤旗」
くまもと九条の会1周年
小田氏ら招き講演会
1500人
くまもと九条の会は二十二日夜、熊本市の県立劇場で発足一周年記念「憲法九条、今こそ旬」と題して講演会を開き、千五百人が参加しました。
講演では小田実(全国九条の会・呼びかけ人、作家)、石坂啓(同・賛同者、漫画家)、福島将美(くまもと九条の会呼びかけ人、元連合熊本会長)の三氏が講演。
小田氏は「憲法は今でも旬」ではなく「今こそ旬」と語り、「今の世界は、戦争をやっておさまるような単純な世界ではない」と訴えました。
石坂氏は、戦争では漫画にも書けないばかげたことがまじめに論議されていることを示し、「戦争はだんだん気がふれてくる。殺される前に殺さなければならない。心や能力はそんなことのために使うものではない」と訴えました。
福島氏は、わかりやすい取り組みの必要性を訴え、「これだけの人が参加したことはすばらしいエネルギーを発揮できる」とのべました。
参加した渡辺杉子さん(64)は「終戦のときは四歳だったけど、怖かったのだけはおぼえている。今でも自衛隊という軍備があるのに、憲法を変えたら大変だ。九条は絶対に守らないといけない」と話しました。
父親が戦死したという男性(68)は「父は、私が小学一年の時、四十二歳で召集され、かまぼこ板一枚しか帰ってこなかった。戦争は絶対に許せない。九条は守らないといけない」と語っていました。
熊本県では、くまもと九条の会発足以来、四十四の地域九条の会が発足。「日本を『戦争する国』にさせないために憲法九条を守りましょう」と呼びかける署名は八万五千を超えています。