2005年11月24日(木)「しんぶん赤旗」
日本外交は「失敗」
アジアのメディアが批判
米国偏重靖国固執
アジア各国のメディアは、日米首脳会談で日米一体化をアピールして打開を図ろうとした首相の試みが裏目に出て各国の反発を招き、日本のいっそうの孤立化を招いたと報じています。
マレーシアの星州日報は二十二日、「小泉首相は中国と韓国に対し強硬姿勢で賭けに出たが、APEC首脳会議で日本が冷たくされたのは明白だ」と指摘。同国の南洋商報は十九日、「中日関係悪化に対する米国の態度に注目したい。米国と日本は戦略的同盟関係にある。米国は中日関係の悪化を制御できなくなったり、東アジアで中日が対峙(たいじ)するのを望まない。米国の世界戦略に重大な影響を与えるからだ」と述べています。
シンガポールの聨合早報は二十一日、「小泉首相はAPEC首脳会議で中国や韓国から冷たく扱われたが、頭を下げる気はまったくない。靖国神社参拝を中国や韓国から批判されても、いなおっている」と述べました。
中国新華社系列の国際先駆導報(電子版)は十八日、「米国との緊密な関係によっても日本のアジア外交の失敗はごまかせなかった。ブッシュ米大統領と握手し談笑した後、小泉首相はアジア諸国から冷遇された。米国の力を借りて大国になる夢を実現しようとするのは本来、道理にあわない」と指摘しました。