2005年11月23日(水)「しんぶん赤旗」
戦争する国にするな
自民「新憲法草案」に抗議
東京で宣伝
憲法改悪反対共同センターと安保破棄中央実行委員会は二十二日夕、自民党が同日の党大会で採択した「新憲法草案」に抗議し、東京・千代田区の有楽町マリオン前で「改憲策動はストップせよ」と宣伝しました。
宣伝には三十五人が参加。「生かそう憲法! まもろう九条!」の横断幕や「ストップ 戦争する国づくり」と書いたのぼりを手にビラを手渡し署名を呼びかけました。
宣伝カーから全国革新懇の小林洋二代表世話人が自民党の改憲案の内容を批判しながら「極めて重大な歴史の節目に来ている」と指摘。「国民の多数は九条を変えることに反対です。自民党の策動を国民の力で打ち破ろう」と訴えました。
自由法曹団の坂本修団長は「日本の憲法はいい憲法です。弁護活動はこの憲法のおかげで多くの人の人権を守り助けてきました」と語りました。
在日米軍基地に近く、「毎日騒音に悩まされている」という東京・町田市の女性(64)は署名に足を止め、「日本にアメリカの基地があることが頭にきます。基地の再編は憲法を変えることにもつながります」。
署名し、カンパを寄せた茨城県古河市の男性(68)は「大変な事態。人類の宝が憲法九条ですよ。世界に広げるべき憲法です」と話しました。
■国民保護計画の実動訓練中止を
■福井・市民団体が声明
関電・美浜原発へのテロ攻撃を想定し、住民を動員した全国初の国民保護実動訓練を国、福井県などが実施(二十七日)することに対し、有事法制反対県連絡会は二十二日、県庁内で記者会見し、訓練の中止を求める声明を発表しました。
会見には北出芳久代表ら十一人が参加。
北出氏は、「国民保護計画は戦争国家づくりにむけた住民統制のしくみ」と指摘しました。
さらに、同法が発動される契機として最も可能性の高いのが日本「周辺」での米軍と自衛隊の共同作戦にある点を国、県が国民には伏せている問題に言及。「原発テロの危機をあおることで『避難訓練』と称し、住民を軍事訓練に動員する手法は断じて認められない」と批判しました。
北出氏は、軍事訓練ではなく原子力防災訓練の強化を求めるとともに、「憲法九条を堅持する平和外交を政府に求めることがもっとも重要」と県民にむけて訴えました。
会は二十六日に敦賀市内で集会を開くとともに、訓練当日の二十七日には監視行動を行います。